皆さま、こんにちは。
株式会社STYLECの八木です。
私は現在、会社の代表取締役でもあるのですが、個人事業主時代より、国際イメージコンサルタントの肩書きで活動をしております。
ただ、現在でも自己紹介でイメージコンサルタントですとお伝えしても、まだまだ職業として浸透していないこともあり、すぐに仕事についてイメージしていただけることが少ないのが現状です。
今後も、このイメージコンサルタントの仕事がもっと当たり前に誰もが知っている仕事となるような啓蒙活動の必要性も感じます。
今日は、そんなイメージコンサルタントの仕事について、紹介いたします。
アメリカ大統領選を影で支える仕事
国際イメージコンサルタントと聞いて、なんとなく言葉から”印象”に関することを想像される方が多いのではないかと思います。
ただ、それが具体的にどの様なことをするのかについての理解はまだまだ乏しいのが現実。
まずは、以下の写真をご覧ください。
出典:『allabout.co.jp』
こちらが何の写真かおわかりになりますでしょうか。
こちらは1960年のアメリカ大統領選のケネディ氏VSニクソン氏のテレビ討論会の写真です。
この年の大統領選が注目されたのは、ケネディ氏という若い候補者の登場もさることながら、大統領選において今までのラジオでの討論会のみならず、初めてテレビで公開政策討論会が行われたからだと言われています。
というのも、選挙戦がスタートした当初、現職の副大統領であるニクソン氏が圧倒的に優勢を言われていたそうです。
しかし、この討論会後、流れが変わり、メディア戦略を上手く使ったケネディ氏が、最終的に勝利を収めることになりました。
その際に、ケネディ氏のバックに有能なイメージ戦略に関するアドバイスをするイメージコンサルタントがついていたことから、一躍アメリカではイメージコンサルタントの仕事が注目され、職業として確立されていったと言われています。
この写真を見ると、皆さんケネディ氏のほうが印象が良いと感じるのは一目瞭然かと思いますが、では、具体的に何がどう違って、どう見えるからなのでしょうか。
イメージコンサルタントがアドバイスする領域について
私達イメージコンサルタントは、印象マネジメントの3つのABCでもって、人や企業の人柄や魅力、実力を引き出し、伝えたいメッセージを視覚化するために効果的なイメージ戦略のサポートをいたします。
Aはappearance(外見)
Bはbehavior(振る舞い)
Cはcommunication(コミュニケーション力)
これらをこのケネディ氏とニクソン氏の大統領選を用いて、解説をしてまります。
ケネディ氏は、テレビ写りを考え、身体にフィットしていて、コントラストがはっきりわかるネイビーのスーツを着用し、テレビ用のメイクをし、討論会に臨みました。表情も明るく、座っている姿もとても姿勢がよく、手元や足元まで細やかな意識を忘れなかったと言われています。
まさに若きリーダに相応しい力強くパワフルで誠実さが伝わる印象です。
一方のニクソン氏は、副大統領としての実績と討論に自信を持っていたが故、テレビ映りを気にもかけず、グレーのスーツに白いシャツでコントラストがなく印象がぼやけ、かつサイズが合っていないぶかっとしたスーツを着用し、テレビ用のメイクを拒否し、テレビによる影の影響もありより疲れた印象に見えました。座り方も姿勢が丸く、怪我をした足をかばっており、全体的に控えめで弱々しい印象です。
実は後日談として、この映像を見たニクソンの母親が息子は病気ではないかと連絡をいれたそうです。それくらいに印象が良くなかったのです。
そして、先程も記載したように、ケネディ氏が勝利し、第35代大統領となりました。
人は中身がとても大切であるのは言うまでもないのですが、この様に一回のテレビ討論会で受けた印象であっても選挙の結果を大きく変えるくらい印象にはパワーがあることを感じていただけるかと思います。
そして、アメリカの大統領選では、必ずと言ってよいほどに選挙期間中の候補者のネクタイの色や柄についてもニュースになるレベルです。
それくらい印象マネジメントは今やアメリカでは当たり前のものになっています。
イメージコンサルタントの仕事は、政治家や企業のトップ、アナウンサーなどメディアに出る人から求められる仕事になり、アメリカでは、エグゼクティブが持つべき3つのパートナーとして、弁護士、精神科医、イメージコンサルタントが挙げられるまでになりました。
そして、今ではそのようなエグゼクティブだけでなく、新入社員から学生まで広く一般にも利用されるようになってきています。
ビジネスというスピード勝負の世界の中で、いかに最初から相手に良い印象を持ってもらえるか、さらに、その方のなりたい姿、見られたい姿を考慮しながら、最終的にその方にとってシーンに応じた相応しい姿を相手にメッセージとして伝えるためのサポートをするのがイメージコンサルタントの仕事です。
なお、私がイメージコンサルタントを”国際”と名乗るのにも意味があります。
それは、私はAICI(Association Image Consultant International)というアメリカに本部があるイメージコンサルタントの協会でCICという試験を受けており、現在もその日本支部にあたる東京チャプターに所属しています。そして現在まで、資格維持も兼ねて、世界水準のイメージに関連する知識をアップデートし続けているからです。
ちなみに、先月も東京で2日間にわたり開催されたEdayに参加し、今年は母国のみならずアメリカ等でも活躍中のデザイナーで、国際イメージコンサルタントでもあるフィリピン出身のDelby氏よりパーソナルブランディングについて学んでまいりました。
とはいえ、私自身プロであるものの、一流に相応しいレベルまではこれからも精進する必要性を感じています。
最近では、ビジネスにおける服装の多様化、つまりカジュアル化により、ビジネスシーンでのウェアについて悩まれている方も多くいらっしゃるように感じますし、私たちアドバイスをするイメージコンサルタントにとっても、服装の多様化に伴う知識のアップデートが必要です。
実際、弊社でもビジネスシーンでの服装を含めた印象マネジメントの研修やセミナーのニーズが以前と比べて増えてきていますので、その様な研修内容にも早急に対応できるように準備をしております。
今までイメージコンサルタントという仕事に触れたことない方であっても、より視覚化する社会において、このようにビジネスを成功を加速させるサポートができるイメージコンサルタントの仕事に注目していただけると嬉しく思います。